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あなたのわんちゃんはがに股ですか?
がに股とはどういう状態かというと...
前回お話しした内股・O脚気味のわんちゃんの真逆の状態です。
座骨から直線を引いて、足先が直線上より外側に出ている場合、がに股(cow-hooked) と呼ばれます。

犬種によってはこれが正常とされることもありますが(ボーダー・コリーなど)、今日は膝を庇うことで習慣化したがに股さんのためのマッサージを紹介しますね。
なぜがに股になるのか?
膝蓋骨内方脱臼のわんちゃんは、膝を曲げた時に靭帯(とお皿)が体の内側にズレてしまいます。
程度によって、キャンと言って痛がる場合もあり、声を上げるほどではなく、2、3歩スキップするだけの場合もあります。
これを何度も経験するうちに...
膝を曲げないように足を広げて踏ん張る習慣が出来てきてしまうのです。
(※全てのわんちゃんがそうというわけではありません。)
相変わらず絵が下手過ぎますが(笑)、
こんな風に ↓ ↓ 靭帯や、筋肉が外側へねじれている状態です。

この場合、酷使されているのは、腿の後ろと内側です。
↓ ↓ ↓

というわけで、
腿の後ろと内側を緩めるマッサージは
こちらをご覧下さい。
↓ ↓ ↓
※内側にも外側にも外れる場合は、腿の内側も外側も、さらに複雑な凝りがある場合もあります。
あなたのわんちゃんがどんな歩き方をしているか、どこが硬くなっているのか、チェックしてみて下さいね。
膝蓋骨脱臼・関節炎のピットブルがアクティブに大変身!
早いもので、ジェニー(ピットブル♀6才)の月1のセッションも4回目。

とびっきりの笑顔を見せてくれるジェニー
ご家族によるジェニーの様子
・すぐに座り込んでしまう
・2頭の同居犬たちと一緒に散歩を楽しめない
・痛そうにしていることが多く、ベッドの下へ潜って出てこない
先生のご診断
-
腰椎に重度の関節炎有り
-
膝蓋骨脱臼ー現在、症状なし(レスキューされた当時、膝蓋骨脱臼とされていた)
-
股関節ー異常なし
ご家族が望んでいること
-
薬に頼り過ぎずに痛みをなくしてやりたい
-
たとえ他の2頭のように沢山歩けなくても、ジェニーが毎日楽しく過ごせるようにしてやりたい
ということでした。
マッサージで痛みの緩和を助けながら...
おうちでも痛みのケアをしていただき...
関節の負担を軽くしていくために体幹トレーニングも取り入れ...
同時に多角的にアプローチする必要がありました。
これは匙加減がとっても重要で、
- どれくらいの痛みがどこにあるのか?
- 本当に現在ある痛みなのか?(それとも経験による痛みの記憶?)
- どれくらいのトレーニングが適当なのか?
ということを慎重に見ていかなければなりません。
トレーニングが適切でない場合も多々ありますから、皆さんも安易に「鍛えなきゃ~」と無理な運動はさせないで下さいね
さて、ジェニーですが、食べることに目がないことも手伝って、エクササイズを喜んでしてくれるようになりました。


体幹や半腱様筋を鍛えているなんてつゆ知らず...
沢山褒められて、このドヤ顔

ご家族も大変熱心で、エクササイズ用器具やその他のケア用品を紹介すると、あっという間にオーダーされます。
そうして現在では、
今まではこの子だけ長い散歩に連れて行けないことが不憫だったけれど、今は室内でするエクササイズをとても楽しんでいます。
ベッドの下へ潜ることもほとんどなくなりました。
と言っていただけています。
最近では減量にも成功して、調子も
なジェニー。
先生によると現在はお膝が外れる様子はない(膝蓋骨脱臼の症状なし)そうですが、まだ流し座りは残っています。
↓
膝蓋骨脱臼、関節炎のあるピットブル
腰椎の痛みがかなり影響していることは確かですが、クセもあるのではと思っています。
痛みや不快感を経験すると、それを庇う動きに慣れてしまって、習慣化してしまいます。
これからの課題は、痛みの緩和ケアを継続するとともに、
ジェニーに正しい体の使い方をもう一度思い出させる
ことかな~、と思います。